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2009-06-30 Tue 15:42
あの戦いから一年が過ぎようとしていた。
プラント代表代理・ラクス・クラインと、オーブ連合首長国代表・カガリ・ユラ・アスハの双方代表による話し合いは、苦難の末に要約、実を結ぼうとしていた。 平和友好時要約の合意の元、双方の間に、長年の悲願であった同盟が結ばれようとしていた。 しかしそれは、地球とプラント。ナチュラルとコーディネイターの関係を修復するものではなかった。 むしろその逆に、この同盟は、現在、大きく揺れ動いている地球世界を激しく刺激する問題として、プラント。オーブ双方の内部でも、懸念する者が俄かに活動を起そうと動き始めていた。 彼らが懸念する問題。それは、地球連合政府がどの様な態度を表明し、どの様な対応をしてくるのか。 そのおおよその予想は、オーブに対して地球世界の裏切り者として見るだろうと予測していた。その際の、地球連合軍の出方が彼らにとって、もっとも心配な種だった。 それは同時に、プラントでも同じだった。 災厄の場合、連合軍は総力を挙げて再び、自分達の前に立ちふさがるだろうと彼らは予測していた。 激しく揺れ動く世界。そんな中、地球で現在、地球在住のコーディネイター達で発足された半連合レジスタンス組織グループによる無差別テロ行為が、社会的な関心を集めていた。 だが、報道される内容は全て、コーディネイターにとってとても不利益な内容。当然と言えば当然だが、連合政府はこの事件を利用し、市民達をマインドコントロールしようとしていた。 それは、再び、コーディネイターに対する不満を最熱させ、ブルーコスモスの活動を活発化させる事。 即ち、コーディネイターに対する憎しみをあおる事が目的とされた報道が、ある組織の手によって意図的に行なわれていた。 連合政府は、それを黙認する何処か、その組織を通じて、市民感情を高ぶらせ世論の支持を得ようとしていた。 そんな時に、連合政府の新たな代表。即ち、大西洋連邦国家の新たな新大統領戦が告示された。 激しい争いの末、この厳しい新大統領戦を制したのは、若干36歳と言う若さで大統領の座を勝ち取った、エリクソン・ラガードだった。 絶大な、国民からの支持を得て、彼は当選した。しかし、その背後には、謎の組織による後押しが行なわれていた事は、誰も知る由がない。 しかも彼は、大のコーディネイター嫌いで知られている人物。そんな人物が、連合政府の代表となったのだから、プラントが警戒を強めるのも、もっともな事である。 プラント国防総省の委員長・ケイン・ディヒトリーは、プラント最高評議会に対して、地球在留の中間達への更なる支援、増援を提案。 しかし、代表代理であるラクス・クラインの反対により、その提案は却下された。 ケイン国防委員長は、現在の地球の世界情勢を踏まえると、今後、連合との対立は再び最熱すると予想していた。 彼は必死に、その事を評議会に提案するが、彼の提案はばかげた憶測に過ぎず、何も根拠が無いと評議会から注意勧告処分を受けてしまう。 「あの小娘が、いる限り、我々の提案は通らないだろう。」 怒りを隠しきれない、ケイン国防委員長とその側近たち。更に、同様な懸念を持つザフト軍の一部の士官達も集い、ラクスによって骨抜きにされてしまった現評議会の体制に対する不満を募らせていた。 その頃、ザフト軍地球中軍基地ジブラルタル基地に、再び、半連合レジスタンス組織グループと、連合軍特殊機動部隊との戦いの様子を写した映像が届いた。 「また、やられたそうだ。」 「例の、五機のガンダムチームに、あっさりと、レジスタンス機動部隊がやられたそうだ。」 基地内では、最近、その噂で持ちきりだった。レジスタンスの機動部隊とはいえ、圧倒的に数ではレジスタンスが上なのだが、連合軍の機動部隊と思われる五機のガンダム型モビルスーツ部隊にあっさりとやられてしまう報告が基地内に寄せられていた。 「また、例の五機のガンダムか!!」 送られてきた映像を見て、基地内の司令官達は動揺する。無理もない。レジスタンスとはいえ、彼らが使用しているモビルスーツは全て、ザフト軍の保有するモビルスーツとほぼ同じ型式のモビルスーツだからである。おそらく、闇の市場より軍払い下げて手に入れたのだろうと、基地内の士官達は思っているが、もしも、この戦いが自分達にだったら。 それを考えると、とても人事として済まされない大問題だとして、基地内の士官達は上層部。空にいる仲間の元に、この事を報告していた。 「ジブラルタル基地より、再び、映像が届きました。レジスタンス部隊と、今、噂の連合軍の機動部隊。例の、五機のガンダームチームとの戦いの映像です。」 「またか・・・・結果は分かっている。だが、もう一度、この目で見てみたい・・・・見せてくれ!!」 ケイン国防委員長は、書類に目を通していた手を休め、目の前のノートパソコンに視線を向けた。 「圧倒的、だな。この戦いは・・・・」 次々とやられる、ジン・ザク・バクゥなどの映像と共に、五機のガンダムチームが余裕の姿で応戦している映像が流れていた。 「エクステンデッド!・・・にしては、この動き。それに・・・・」 ケイン国防委員長は、五機のガンダムの動きを見て感じた。 「普通じゃないな。こんな戦い方、ナチュラルには到底出来まい。」 その言葉に、側近達が驚きの表情を見せる。彼らも、メインのモニターを見ながら、洞察している。 「と、言われますと、委員長。どういうことですか・・・・」 不思議に思い、側近達は委員長席に座るケインの顔を見つめた。 「我々と同類。あるいは、我々の裏切り者が、あるいは、この五機のガンダムを操縦しているのか。それとも、奴らは、まったく新しいエクステンデッドを開発したか。」 ケインの言葉に、側近達はざわざわと騒ぎ始めた。 「いずれにせよ、それを確かめなくてはなるまい。レジスタンスを指示する我々にとって、最大の宿敵となる前に、それを積んでおかなくはなるまい。」 ケインは、ニャリと口元を緩めた。 「では、いよいよ、彼らを・・・・・」 「使うときが来た。だが、どうやって彼らを地球へ送るかだな・・・・・」 その瞬間、ケインの目の前に、自分を含めた三人が一緒に写された楽しい記念写真の入った小さな盾が立てられているのを見た。特に、自分に楽しそうにしがみ付く美少女の姿を見て、彼はニャリと笑った。 その美少女は現在、ラクス・クラインの後を引き継いで、新しい歌姫としてデビューする事が決まっている子だった。 レリア・ディヒトリー。ラクスと同じ年齢ながら、その姿は、とっても可愛い中に美しさと気品さを同時に持った不思議な感覚の超美少女として早くも注目を集めていた。 そして、その歌声は天使の歌声として絶賛され、ラクスとは全く異なるスタイルの歌姫として、幻想的な舞と共に、舞台を彩る才能を持っているとも言われている。 そんな彼女が、地球でデビューする事になった。オーブとの平和友好条約の調印記念式典にゲストとして参加する際に、デビューする事が決定。 デビューと記念式典とをジョイントさせる事で、彼女を親善大使に任命する狙いがあった。評議会からの要請を受けて、彼女の担当プロダクションが同意。夢が実現する事になった。 そして、それを、ケイン国防委員長は絶好のチャンスと見て、直属の部隊を彼女の専属護衛として評議会からの承認を得た。 其の部隊とは、フェイズ特殊機動部隊である。 |
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